リンアンの換気性能

新型コロナウイルス感染症に関して推奨されている換気量は、1人当たり30㎥/h です。
「換気の悪い密閉空間」を 改善するための換気の方法


リンアンに設置されている換気装置の換気量は、合計で 2,040㎥/h です。
これを単純計算すれば、68人分の換気量を確保している事になります。
もちろん、こんなに多くのお客様に入っていただく事は出来ません。

リンアンのテーブル席は4人席ですが、普段は3脚の椅子しか出してありません。
これは他のテーブルから近いところにお座りいただかないようにしているためです。人は自然と出してある椅子のところに座るものですから、他のテーブルに近くなる椅子を外しておけば、自然にソーシャルディスタンスを取っていただけます。
その4人席のテーブルですが、4人で来られるお客様は珍しく、お二人で座られる事が殆どです。
ですから、平均を多く見積もっても、

テーブル 3名✖3テーブル=9名
カウンター4名
スタッフ 2名
購買のお客様2名
合計17名 くらいが、実質的に多い場合の人数だと思います。

そうすると、

2,040÷17=120㎥/h となり、基準の4倍の換気量を確保している事になります。

でもこれは机上計算ですので、二酸化炭素の量を測定し、そのデータを記録しながら本当にちゃんと換気が出来ているかを監視しています。

上のグラフがその一例です。

これは1月16日(日曜日)の二酸化炭素量と、1月17日(月曜日:定休日)の二酸化炭素量のデータです。

月曜日の定休日は本当に二酸化炭素の発生量が少ないですね。ほぼ、450ppm以下となっています。

その前日、最初のピークは、5:00 の891ppm。もちろんこの時間は営業していません。
営業していませんがキッチンでケーキを焼いているため、オーブンの火によって二酸化炭素が発生し、壁を隔てたホールのカウンター上の、CO2センサーが反応しているのです。
キッチンのオーブンだけでも、ホールの二酸化炭素濃度にこれだけの影響が出ます。

ケーキを焼くのは基本的に朝だけで、営業時間にオーブンは使いません。

二回目のピークは 12:00 の 843ppm。
この日は開店とほぼ同時に満席となり、カウンター内の3つのケトルはお湯を沸かしっぱなしでした。
当然、そのガスの炎によって大量の二酸化炭素が発生しますから、このピークは(ウイルスが含まれているかもしれない)人の呼気によるものも有りますが、その多くはケトルのガスの炎によるものと思われます。
そして、そのガスの炎によるものを含めても、推奨されている 1,000ppm を下回っている事から、リンアンは充分な換気がされていると言えます。

この日は、4時頃にも満席となり、ケトルがフル回転していますから、それもこの二酸化炭素のグラフから分かりますよね。

リンアンの換気装置は全て天井の近くに有ります。
その為、夏は排気モードにして上の熱くなった空気を抜き、冬は吸気モードにして外の外気を天井近くの暖かい空気と混ぜながら下し、共に熱効率を改善しながら換気をするように設計されています。

さらに、7台のサーキュレーターと、1台の HEPAフィルタ付テーブルファン で、空気の淀みが無いようにしています。

このように、十分な換気を行っていますが、それでも二酸化炭素濃度が上がるような場合は、入り口のドアを開け、テラスドアを開け、更なる換気をさせていただきます。
この場合には、寒くなりますが、皆様の健康を守るためですので、ご理解をお願いいたします。