2024年に武夷学園大学を設立

恒例の、4月1日の発表を行います。

私どもは、2024年に、学校法人武夷学園を設立し、名古屋市中区栄四丁目1番1号に、農学部、薬学部、経営学部、人文科学部、生活科学部からなる、紅茶の研究を核とした総合大学、「武夷学園大学」を設置いたします。

大学は名古屋市栄の象徴的な建物の一つである中日ビルの建て替えにより建設される超高層ビルの上部の12のフロアーを利用いたします。
中日ビルは現在、中部日本ビルディング株式会社様が所有し、株式会社中日新聞社様が主要株主となっております。
中部日本ビルディング株式会社様は、2億円の第三者割当増資を行い、私どもがその増資を引き受けます。
これにより私どもが主要株主となり、新しいビルの建設にあたる事となります。
この新しいビル(仮称:武夷学園ビルディング)は、下層階の12階までは、街並み保存のため、現在の中日ビルの外観をそのまま再現し、その上に超高層ビルが載っている外観となります。

武夷学園ビルディング(仮称) 概要

所在地 名古屋市中区栄四丁目1番1号
主要用途 大学、図書館、美術館、レストラン、ホテル、オフィス、展望台、商業施設
敷地面積 約6,600㎡
延床面積 約103,000㎡
主要用途別面積 大学(含む 図書館、美術館):約28,000㎡、レストラン:約165,000㎡、ホテル:26,000㎡(280室)、オフィス:約38,000㎡、商業施設:約9,300㎡
階数 地下5階、地上54階
高さ 地上248m
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造
駐車台数 約640台
設計 株式会社竹内工務店
施工 竹内工務店、奥田組、小林組、嘉島建設、志水建設共同企業体

もちろんですが、モダンアート協会創立会員の洋画家矢橋六郎氏の原画をタイルで再現したエントランスホールの天井モザイク画『大空の饗宴』もそのまま保存、再現されます。

武夷学園大学は、栽培、製茶技術はもちろんの事、紅茶を中心としたお茶の歴史、文化、経済、から薬理効果に至るまで、紅茶の周辺をくまなく研究の対象とするため、農学部、薬学部、経営学部、人文科学部、生活科学部を持つ、総合大学として設置されます。

茶樹の品種改良(育種分野)、栽培技術、製茶技術、は農学部、生産技術科。
揉捻機、乾燥機、発酵機、その他製茶工場のシステム開発は農学部、製茶機械工学科にて行います。
屋上ヘリポート部分の下には、都市型の屋上圃場を設置し、農学部、生産技術科により新しい紅茶品種の改良や、栽培技術の研究を行います。
屋上圃場の下には、屋内型圃場を設置し、人工環境による茶栽培とその可能性の研究を行います。

お茶は最初、薬として使われたと言われておりますが、現在、茶は、薬用植物総合情報データベース http://wwwts9.nibiohn.go.jp/mpdb.html にも掲載されておらず、医薬品として認可されているのは、その一部が海外で皮膚病薬として使われているだけで非常に寂しいとしか言えない状態です。
また、緑茶についてはその薬理効果の研究が進み、世界的な緑茶ブームが起きておりますが、茶の8割を占める紅茶の研究は遅れに遅れている現状と言わざるを得ません。
このような現状に対し、本学薬学部薬学科では、紅茶の薬理効果の研究を進め、学内ベンチャーにより、紅茶の成分を利用した医薬品の開発を行います。

経営学部経営学科では、生産から流通までの経済効果、経営手法を学ぶ経営フィールドと、経済活動を消費の面から見直す消費経済フィールドの二つのフィールドを持ちます。
茶園、オークション会社、バイヤー、エクスポーター、インポーターから紅茶の販売店まで、全ての流通にかかわる人々の経営が成り立たなければ紅茶は消費者の元に届きません。その生産と流通を経営という視点で調査研究する分野が経営フィールドです。
そしてもちろんですが、経済活動というものは消費が伴わなければ成り立ちません。紅茶という商品がどのように消費されてきたのか、どのような紅茶を消費者は好むのか、どのような紅茶を開発すれば紅茶の消費が伸び、紅茶経済に良い影響を与える事が出来るのかの調査研究を行うのが消費経済フィールドです。

お茶は非常に魅力的であり、人類を虜にし、時には歴史を大きく変動させてきました。その歴史的な意味を明らかにするのが、人文学部歴史学科です。
人文学部茶文化学科では、お茶の持つおもてなしの文化を中心に、アフタヌーンティーと茶の湯の文化の共通点を探り、世界に広がったお茶のおもてなしの文化を明らかにするのが、茶文化学科です。
お茶は文学作品にも多く使われ、時としてその記述は当時のお茶の持つ文化の貴重な資料となり得ます。人文学部文学科では、そのお茶の文化的な意味合いを探ります。
人文学部の歴史学科、茶文化学科、文学科は、それぞれの専門分野はありますが、目的とするところは茶の文化の追及で有り、連携して教育と研究に当たります。

もちろんですが、紅茶は美味しくなければ意味が有りません。
その紅茶をどうしたら美味しく淹れられるか、食品素材として飲む以外に紅茶をどのように利用していくべきかを科学的に追及していくのが生活科学部食品研究科です。
紅茶の生産技術、製造技術については多くの研究がなされていますが、実際にどのようにすれば美味しく飲むことができるかといった研究は、著述家の経験に頼るだけで科学的な解明はほとんど行われていません。
その分野を科学的に解明していきます。

坂田完三学長 スリランカ ウダプッセラワ ラッキーランド茶園にて

武夷学園大学は、初代学長として京都大学名誉教授で、発酵茶の香りの生成工程の研究分野において世界的な権威の坂田完三先生をお迎えいたします。

坂田先生は、

  • 茶のアルコール系香気生成機構の化学的研究
  • 茶のアルコール系香気生成酵素プリメベロシダーゼ他ジグリコシダーゼの生化学及び分子生物学的研究
  • グリコシダーゼの基質特異性の分子機構解明に向けての化学的研究
  • ウンカ食害を利用した台湾高級烏龍茶製法の秘密解明への調査研究
  • 新規グリコシダーゼ阻害剤の生物学的,生化学的利用法の開発

等の研究で、「坂田理論」と呼ばれる、自ら移動することができない植物は、外からのストレスに対して様々な物質を合成し、自らを守っており、紅茶の重要な香気成分のゲラニオール、リナノールなども、炭疽病などの病原菌や、害虫への防御反応であることが、坂田先生やその他の研究者の研究から明らかになっております。

スリランカ 茶業研究所で紅茶の香気成分生成について講演する坂田学長

私どもの代表とは、2010年のスリランカ訪問にご一緒いただき、スリランカの紅茶研究の中心である国立の Tea Research Institute of Sri Lanka :スリランカ茶業研究所 でご講演をいただいたご縁から、今回の学長就任をご了承いただきました。

坂田先生は、Tea Research Association ( TRA Tocklai):インド茶業会トクライ茶業研究所 とも長年共同研究を行っていらっしゃいます。
これらのご縁で、当大学にはスリランカ茶業研究所と、インド茶業界トクライ茶業研究所から、それぞれ3名の研究者をお招きし、茶の研究並びに学生の研究指導にあたっていただける事となりました。
また、希望者はこれらの研究所への留学も出来るようになる予定です。

よくある質問

Q:武夷はどう読むんでしょうか?そしてそれは何のことでしょう?

A:武夷は中国福建省の武夷山を示します。日本語では一般に、「ぶい」と呼ばれておりますが、中国語の英語表記では「Wuyi」であり、「ウゥィー」に近い発音となります。
イギリスが中国からお茶を輸入していた東インド会社の記録を調べると、緑茶である 「Hyson」 に交じって、「Bohea」というお茶が登場し、このお茶の輸入量が増大し、「Hyson」を圧倒していくようになります。
このお茶は、ヨーロッパ人が社会的に「Black tea」を認識した最初のお茶と言えます。
そして「Bohea」は、当時の武夷山を表す言葉なのです。
世界最初の紅茶が「Bohea」で有ったかどうか?
また、その「Bohea」が現代で言うところの「紅茶」であったかどうかは今後の研究を待たねばなりませんが、「Bohea」が紅茶の歴史の中で非常に重要であり、エポックメイキングであった事は疑うことの無い事実ですので、その「BOHEA:ボヒー:武夷」を学園、及び大学名に冠することといたしました。
ちなみに、現在のお茶でその「Bohea」に相当するのは、当時のお茶とは相当変化していると思われますが、武夷山星村桐木で生産される正山小種:ラプサンスーチョンであろうと言われております。

Q:ティーポット、ティーカップなどの研究部門が無いようですが?

A:ティーカップ、ティーポットなどの茶器も、紅茶の文化には欠かせない部門です。この部門の教授陣の人選がまだ進んでいないために、当面は武夷学園美術館において茶器の研究を進め、将来的には芸術学部を設け、茶器の歴史や美術的価値の研究を行ってまいります。

Q:中日ビル跡地の新ビルですが、地上高248mはミッドランドスクエアの247mを抜いて中部地方で1位、階数も、JRセントラルタワーズを抜いて中部地方で1位となるのですが、これは希望されたのでしょうか?
それとも、設計者の忖度が有ったのでしょうか?

A:えっ!?そうなんですか??
それは私にとってはうれしい事実ではありますが、私も初めて知った事実でありまして、私がそういう事を希望しているということも設計者は全く知らなかったわけでございまして、そういう意味においては、当然忖度の働く余地は全くなかったと言ってもいいのではないかと、このように思います。

Q:丸栄の跡地に出来るという噂を聞いたのですが?

A:実は、丸栄百貨店を運営する興和株式会社様からそのようなお話をいただきましたが、その時点ではすでに中部日本ビルディング株式会社様との間で具体的な話が進み、武夷学園ビルディングの基本設計まで終わっておりましたので、中日ビル跡地の新ビルディングに入る事となりました。
が、開学4年後には大学院を新設する予定ですので、その大学院は丸栄跡地のビルに入るべく、検討を進めております。

Q:当然、リンアンは武夷学園ビルに出店するんですよね。

A:もちろん、武夷学園ビルディングに、紅茶専門店TEAS Liyn-an 栄店を出店いたします。
現在、紅茶専門店TEAS Liyn-an 栄店は、名古屋市中区栄1丁目のテラッセ納屋橋3階の、名古屋芸術大学地域交流センター内に出店しております。

この紅茶専門店TEAS Liyn-an 栄店は、開学と同時期に、武夷学園ビルディングに移転させていただきます。
移転後は、交通の便利な栄店で、リンアンのアフタヌーンティーをお楽しみいただけるようになります。
また、現在の紅茶専門店TEAS Liyn-an 栄店は、スモールライトをお持ちでないと御入店いただけませんが、武夷学園ビルディングに出店する栄店では、スモールライトをお持ちでない方もご入店していただけます。

Q:坂田先生とリンアンの店主がラッキーランド茶園でアラック(椰子の蒸留酒)を飲みながら、「そうだ!それなら紅茶の大学作っちゃおう!」と盛り上がってこの大学が出来たと聞いたのですが、本当でしょうか?

A:坂田先生は、どれだけお酒をたしなまれても、消して冷静さを失わない方ですし、本社代表は、元々お酒は好まず、「お酒より、お茶気」の方ですので、そのような事実は確認できておりません。

もちろんですが、これはエイプリルフールです。エイプリルフールです。