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今回、14種類のミルクを飲み比べて驚いたのは、4年前のあの「これだけは飲みたくない。」という牛乳が無くなっていたことです。
この4年の間に、何が起こったのか?
答えは簡単ですね。
そうです。あの「雪印食中毒事件」です。
2000年6月末〜7月初め、黄色ブドウ球菌に汚染された脱脂粉乳を原料とした低脂肪乳を飲んだ15,000人の人が、食中毒症状を訴えた事件です。
この年は、他にも、異臭がするとして回収した牛乳を再利用するという信じられない事をしたジャージー高木乳業事件がありました。
その他にも翌年には、塩素剤入り牛乳や、品質保持期限の偽装で営業停止を受けた北陸乳業事件など乳業メーカーの信頼が大きく揺らいだのが、この頃です。
これ以外にも、乳業メーカーの自主回収は、この頃、非常にたくさん起きています。
この結果、何が変わったのか。
乳業メーカーに勤めるお客様に聞いたところでは、制度的に大きく変わったのは、生乳だけを使った物しか「牛乳」の名前を使えなくなった事だそうです。
それまでは、原料に50%以上生乳(牛から絞ったままの乳)を使えば、商品名に「牛乳」の文字が使えたのですが、これ以後は、原料100%生乳使用でなければ、「牛乳」の文字が使えなくなったのです。
もちろん、それまでも、生乳100%でなければ、種別では、「牛乳」と表示出来ませんでした。でも、商品名には、生乳50%でも「牛乳」の文字が使えたのです。
これは、ある意味、正しいことです。
コーヒーと牛乳を混ぜた飲み物は「コーヒー牛乳」か「牛乳コーヒー」か、と言えば、牛乳の方が多ければ、当然「コーヒー牛乳」ですよね。
でも、この規定を元に、生乳50%でも、後は脱脂粉乳と、バターと、水を混ぜて、「なんとか牛乳」という加工乳が有ったんですね。
「これでは紛らわしい」という事で、商品名も、生乳100%でなければ、「牛乳」という文字が使えなくなったのです。 ですから、現在は「コーヒー牛乳」という商品名は有りません。
これだけではないと思います。 問題を起こした雪印乳業は牛乳部門を手放すことになり、ジャージー高木乳業は会社自体が無くなりました。 「価格優先で、品質をなおざりにしていては生き残れない。」そういった切羽詰まった状況に、乳業メーカーが追い込まれたのだと思います。
その結果、価格優先だった高温殺菌の牛乳は、飛躍的に美味しくなりました。 その名も「明治おいしい牛乳」という名前の高温殺菌牛乳も出てきたのです。
明治に続いて、森永も「森永のおいしい牛乳」を関西限定で発売しました。
(2003/9/30) 森永乳業プレスリリース:「森永のおいしい牛乳」新発売
日経デザイン記事:森永と明治が全面対決、おいしいのはどっちだ!?
日経ネット:森永、搾りたての風味に近づけた牛乳
もはや、高温殺菌牛乳は、「おいしい牛乳戦国時代」と言えるのではないでしょうか。 消費者の目は、非常に厳しいものです。
農協が後押しして、雪印から分離して出来た牛乳会社の日本ミルクコミュニティーは、今年1月(2003/1/1)に発足したばかりですが、もう会社再建計画によって、4工場を閉鎖します。 アサヒコム記事:「メグミルク」販売不振、4工場閉鎖 社長引責、再建策 毎日新聞:メグミルク
売れ行き不振で4工場閉鎖へ
まさに今は、「おいしい牛乳しか生き残れない時代」なのです。 もう「ミルクティーには低温殺菌がいい」とか「ノンホモのクリームラインの部分を」とか言っている時代では無くなりました。
高温殺菌の牛乳でも、どんどん美味しくなっているのです。 もう、実際に飲んでみないと、どれが本当に美味しいのか判りません。
今回の参加者の中にも「これが一番おいしい、と信じてきたのに」と、愕然とされた方がいらっしゃいました。^^;
今、もう一度、牛乳を見直してみませんか。 あなたの好きなミルクティーにぴったりのおいしい牛乳が、スーパーで安売りされているかもしれませんよ。
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