TITLE:  Liyn-an TEA TIMES Liyn-an TEA TIMES No.228 エドワード朝 貴族 Liyn-an TEA TIMES No.228 エドワード朝 貴族の生活  6月の Liyn-an TEA TIMES No.228 エドワード朝 貴族の生活  6月のケーキ 紅茶の実験 Liyn-an TEA TIMES No.228 エドワード朝 貴族の生活  6月のケーキ 紅茶の実験室 Liyn-an Tea clubErrors-To: mailmag-0000013455@error.mag2.com
DATE : 2007-06-03 22:16:43
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|Ooo.....oooO☆   紅 茶 通 信   ☆Oooo.....ooO|
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|       Liyn−an  TEA  TIMES   No.228         |
|                     by TEAS Liyn-an      発行 2007/6/3    |
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| ◆ DVD『マナーハウス』 エドワード朝 貴族の生活 ◆      |
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| ◆ 6月のケーキは  チェリーパイ ◆                        |
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| ◆ 紅茶の実験室 Liyn-an Tea club  紅茶の抽出後の変化 ◆   |
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| ◆ DVD『マナーハウス』 エドワード朝 貴族の生活 ◆      |
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つい先日、「マナーハウス」というDVDが発売されました。

このDVDは、5年前にイギリスのチャンネル4で製作された再現
ドキュメンタリー番組の、日本語版です。

原題は、「 The Edwardian Country House 」 

20世紀初頭、ビクトリア女王の時代が終わって、エドワード七世
の時代、大英帝国の栄華を極めた時代の最終章となった時代、その
時代の貴族の生活を、約8,000人の応募者の中から最適な人物を選び
出し、当時の階級制度そのままに、その生活を再現したドキュメン
タリー番組です。


紅茶と言えばアフタヌーンティー。
そのアフタヌーンティーは、 ビクトリア女王の時代に盛んになって
いますが、実は、そのビクトリア女王の時代のレシピを見ていても、
どこにもスコーンが出てきません。

そのスコーンがアフタヌーンティーの中に入ってきたのはまさにこ
の頃。現代のアフタヌーンティーの形式が確立したのは、おそらく
この頃だろうと考えています。

その時代、アフタヌーンティーはどんな役目を負っていたのか。
何故、イギリスでアフタヌーンティーが行なわれたのか。そのマナー
はどうだったのか。

そんな「ティー」がイギリスの歴史に果たした役割を考えていく上
で欠かせないのが、「当時の上流社会の生活がどの様なものだった
のか?」ということだと思います。

そんな「当時の上流社会の生活を、実際の映像で見せてくれる。」
のが、このDVDなんですね。


残念ながらこの番組ではアフタヌーンティー自体の場面は出来てき
ません。しかしヒントになる場面は非常に多く出てきます。

例えばティーカップを温めるべきかどうか?
貴方はお客様のカップを温めますか?

リンアンでお客様から何回か、「どうしてこの店はカップを温めな
いのですか?」と、尋ねられたことが有ります。

よく紅茶の本にも、「紅茶のカップは温めて。」と書かれています。

逆にこういうお客様もいらっしゃいました。「私はワインが好きな
んですが、ワインは温度管理に気をつけて、必ず美味しい温度でお
出しします。でもどうして紅茶はみんなあんなに熱い紅茶を出すん
ですか。あれじゃ飲めないじゃないですか。」と。

カップを温めるべきか温めないべきか。どちらが正解でしょう。

この正解を求めるためには、当時の生活がどうであったのか、当時
の上流社会の食事は誰が作って、どうサービスされていたのか。
家の構造はどうだったのか、家の暖かさ、寒さはどうだったのか。
そんな理解が欠かせないのです。

因みに、今現在のロンドンのティールームで、ティーカップを温め
て出してくれるところは、おそらく1軒も無いでしょう。
どのティールームでも、一晩中ティーカップがテーブルにセットさ
れています。

それをもう1回キッチンに下げて温めて出すなんてことは、絶対に
有りません。

少なくとも私の見てきたロンドンでは、ピザハットでさえ、一晩中
ティーカップがテーブルにセットされていました。

これは、「私どもではいつでもティーが楽しめますよ。」という気
持ちを表現しているのだと思っています。まさにおもてなしの心。

では、誰が、いつ温めるのでしょうか。

このDVDでも、食事は階下でシェフが調理し、階上のダイニング
へ運ばれ、執事やフットマンがサービスされます。
基本的に奥様が調理するなんてことは有りません。原則、奥様・女
主人は階下へ降りることさえ禁じられているのです。

でもティーだけは、応接室で女主人が自分で淹れて、直接、お客様
にサービスします。

紅茶の美味しく飲める温度は、だいたい65度くらいです。
そしてイギリスでは基本的にミルクティー。そのミルクティーを美
味しく飲むためには、ミルクは温めない。これ、常識ですよね。

その冷たいミルクを入れることと、美味しく飲める温度、さらにイ
ギリスのカップの厚さ・重さ、部屋の温度。
階下のキッチンから応接間までの距離・時間。

そんな事を考えると、どうなるのでしょうか?

当然、冷たいミルクを入れるミルクティーならカップを温めなけれ
ば冷めすぎてしまうはずです。

もしお客様がストレートの紅茶を好きだったら?
カップは温めるべきでしょうか?

その判断が出来るのは、紅茶をサービスする奥様しかいませんよね。

そう考えていたのですが、このDVDを見て、当時の貴族の生活を
目の当りにして、そういう仮定が確信に変わりました。

因みに、ティーセットの中には必ず有ったのに、この頃ティーセッ
トから消えた道具に、SLOP BASON(SLOP BASIN、WASTE BOWL)という
道具が有ります。
これは茶の湯の建水に当たる道具で、温めたお湯を捨てるための道
具です。この SLOP BASON がティーセットから消えた辺りにも、
カップを温めるべきかどうかのヒントが有りそうですね。


「紅茶のゴールデンルール」

この言葉も実はイギリスではほとんど使われない言葉なのですが、
それはともかく、その言葉の元となったと言われている「ビートン
夫人の家政術」という本。
Mrs Beeton's Book of Household Management という本なんですが、
この本を初めて手にしたときに感じたのは、「これは家庭の主婦に
向けた本なのだろうか?」という疑問でした。

似たような本でわたしの持っている別の本、アメリカの本ですが、
1879年発行の Housekeeping in Old Virginia という本、これもと
ても家庭の主婦向けの本とは思えない内容です。

特にビートン夫人の本には、何十人のパーティーに出すような料理、
テーブルセッティング等が詳しく書かれています。

これは絶対に、階下のキッチンに入らなかった当時の貴族の奥様向
けの本では有りません。完璧にプロ向けの本なのです。
今で言うなら、プロのホテルマンのための専門書です。

それも今回このDVDを見て理解することが出来ました。

使用人(階下の人々)にメイドたちを取り仕切って家事を切り回す
ハウスキーパーという役の人がいるのです。

当時は、Housekeeping という仕事をする、プロの Housekeeper が
いたのです。

当時、貴族の晩餐会ともなれば、何十人ものご夫婦がその館に宿泊
し、大宴会を催すのです。その準備を完璧にこなさなければならな
いのです。

貴族たち、特にこの番組で設定されている新興の裕福層達にとって、
由緒正しい貴族たちに取り入るためには、優秀なシェフはもちろん、
有能なハウスキーパーは欠かせない存在だったのです。
そういった有能なハウスキーパーであれば高級で雇われたことでしょ
う。そういった有能なハウスキーパーになるためには、こういった
専門書が欠かせなかったはずでは無いでしょうか。


こういう時代で、こういう社会構造の中で、何故アフタヌーンティー
というものが必要とされて、何故そういうマナーが出来上がってき
たのか?

それはこのDVDだけで理解することは不可能です。

でも、アフタヌーンティーの意義を調べていく上で、このDVDは、
無くてはならなおい貴重な映像資料であることは疑いが有りません。


もし、アフタヌーンティーの本質を理解したのであれば、こういっ
た本も読まれることをお勧めしておきます。

   十九世紀イギリスの日常生活  松柏社
    Kristine Hughes (原著), 植松 靖夫 (翻訳) 

   路地裏の大英帝国―イギリス都市生活史  平凡社
     角山 榮、 川北 稔  他(著)

   茶ともてなしの文化  平凡社
     角山 榮 (著)


特に角山先生は「茶ともてなしの文化」において、「茶の湯のおも
てなしの文化がイギリスのジェントルマンの文化を作り上げた。」
と書かれています。
それを読んだとき、「すごい発想をされるものだ。」と、驚いたの
ですが、このDVDを見た現在では、角山先生のお考えが、非常に
良く理解できることを付け加えておきます。


マナーハウス 副題 英國発 貴族とメイドの90日 公式サイト
                              http://www.manorhouse.jp/


もう一つ付け句加えれば、このセットは3枚組の本編のDVDに、
マナーハウスガイドとういう2枚組のDVDが付いています。 
その他に、「エドワード朝の手引き」という小冊子が付いています。

この小冊子が素晴らしいです。
内容はストーリーの紹介だったり、人物紹介だったり、エマの作者
森 薫さんとエマのアニメ版の時代考証を担当した村上リコさんの対
談だったりして比較的軽いノリなんですが、そのところどころに紹
介されている当時の生活の様子のコラムが素晴らしい。 

参考文献を見て驚きました。 
ほんと、すごい数の参考文献です。
日本のものが半分、イギリスの本が半分。 
これだけの参考文献を基に書かれた本って、歴史の専門書でもなか
なか有りませんよ。

その参考文献のリストだけでも、当時の様子を知りたい人には宝物
になるはずです。

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| ◆ 6月のケーキは  チェリーパイ ◆                        |
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6月のケーキはチェリーパイ。
1個づつ、旬のアメリカンチェリーの種を丁寧に抜いてコトコト煮
込んだフィリングを、リンアン自慢のパイ生地に包んで焼きあげま
した。
http://liyn-an.com/tea_room/cake/image/c_07cherry-p.jpg

このメルマガを書くために試食させていただきました。

新鮮なアメリカンチェリーをたっぷり煮込んだフィリングは、幸せ
そのもの。
でも、その幸せが終わったときに、本当の幸せがやってきます。
それは、まわりの分厚いパイ生地。

バターたっぷりのさくさくパイ生地は、「あのチェリーはこの美味
しさの前座だったのね。」と、思えるほど。
あの甘いチェリーが、ちょっぴり塩味の効いたパイ生地を主役の座
に押し上げます。

やっぱり、美味しいパイ生地でなくちゃ、パイって言えませんよね。

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| ◆ 紅茶の実験室 Liyn-an Tea club  紅茶の抽出後の変化 ◆   |
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最近、開催が減っているのですが、リンアンでは、「紅茶の実験室
Liyn-an Tea club」と題して、紅茶をいろんな淹れ方で淹れたり、
様々に条件を変えて飲んだりして、「どうしたら紅茶が美味しくな
るのか?」という事を体験する会を催しています。

通常ティークラブのメールマガジンだけで参加者を募集するのです
が、今回は諸事情が有りましていつもの夜の開催ではなく、午後2
時からの開催になりました。
その関係か、まだお2人の参加が出来ますので、こちらのメールマ
ガジンでもお知らせいたします。


今回のテーマは、『 紅茶の抽出後の変化』


「ポットの茶葉を抜いてしまえば、紅茶の味は変わらないから。」
とは、よく言われる言葉ですよね。

でも、本当でしょうか?

抽出後、茶葉を抜いても紅茶はどんどん変わっているのでは?
もしそうだとしたら、どれくらい変わるのか?
もしそうなら、変化させないためにはどうすればいいのか?


実はこれは、昨年度の愛知県食品工業技術センターとの共同研究で
問題になった事なのです。

お店で皆さんに集まっていただいて官能審査をしたときは、抽出後
にすぐに飲んでいただけました。
でも、食品工業技術センターでは、皆さんの仕事の合間合間、手の
空いた時間にテイスティングしていただきます。
淹れたての紅茶を飲んでいただくわけにはいきません。

「電気ポットで保温しておけば?」「そんな事して味変わらない?」
で、試してみると、驚くほど味が変わってる。

「じゃぁどうするか?」

という事で、一人分づつ試験管に入れて密閉して官能審査をしてい
たのですが、それは一般家庭でするには現実的ではありません。

ではどうしたらいいのか?
高温保存はどれくらい紅茶を変質させるのか?

そういうことを実験してみます。

   ■ 第28回Liyn-an Tea Club ■
  期日       平成19年6月18日(月曜日)
  時間       14:00〜 2時間程度
  参加費     \1,000-
  定員       8名

  定員になり次第、キャンセル待ちとさせていただきます。

  お申し込みは、件名「ティークラブ申込み」として、こちらへ。

      info@Liyn-an.com

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編集後記
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今回はDVDのお話がほとんどになってしまいました。
でも、イギリスのティーの文化を理解するためには、本当になくて
はならない資料だと思います。
このDVDだけでなく、記事の中に書いた本も是非読んでみてくだ
さい。そうするとイギリスにおける「ティー」と言うものがどうい
う意味を持っているのかが少しづつ判ってくると思います。

その他にも、意外なところで気付くことが有るんですよ。

例えば、「何故ハリーポッターは、叔父さんの家では、階段の下の
部屋に済んでいたのか。」  判りますか?

「階段(STAIRS)の下に住んでいる」 つまり「階下の人」。
ということは、使用人扱いされているんですね。

ハリーポッターは甥ですから、本来家族扱いされていなければいけ
ないはずです。
でも家族扱いされずに、叔父さんの家では使用人扱いされていた。
それをあの部屋で暗示しているのです。
第1話の映画でも、ポッターが朝食を作らされているシーンが出て
きます。これは、まさに使用人のやる仕事なんですね。
かってのイギリスの生活が判ってくると、現代のイギリス映画も見
どころが増えて断然面白くなります。
そういう意味でも、このDVD、お勧めです。
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                        責任編集:堀田信幸 有限会社リンアン
                        488-0837愛知県尾張旭市庄中町鳥居1820
                        TEL 0561-53-8403    FAX 0561-53-8405
                                     http://www.Liyn-an.com/
                                     E-mail info@Liyn-an.com

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