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TITLE:  Liyn-an Tea Club No.22 ジャンピングの真相が見えた?(1/2)
DATE : 2004-03-19 18:21:05
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           ◆ 紅茶の実験室 ☆ Liyn-an Tea Club ◆
                      No.22   2004.3.19
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  TOPICS 1:第20回 Liyn-an Tea Club 結果報告(1/2)
              「ジャンピングで遊ぼう」

  TOPICS 2:第21回 Liyn-an Tea Club のお知らせ
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1/19 6名の参加でティークラブを開催しました。
          テーマは「ジャンピングで遊ぼう 第2弾!」
          
    今回の報告は、非常に長くなりそうなので、2回に分けますね。
    では、1回目の始まりです。


その今回の実験は、非常に面白かったです。

まだ、推定の段階ですが、ジャンピングが何故起こるのか、何故起
こったり起こらなかったりするのか。そのメカニズムが、ほぼ判り
かけてきました。

さて、実験報告の前に確認しておきたいことがあります。

   ◆ ジャンピングと言う言葉は、和製英語  ◆
                                 ̄ ̄ ̄ ̄
つまり、日本以外のどこの国でも、「JUMPING」と言う言葉は、紅茶
用語としては存在しない言葉です。
下のURLをクリックしてみてください。
googleを「JUMPING TEA」で検索した結果が表示されます。

http://www.google.com/search?hl=ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&c2coff=1&q=JUMPING+TEA&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

私は、この検索で出てきた英語圏のサイトで、紅茶の淹れ方のペー
ジを見たことが有りません。

日本の会社の緑茶のページはありましたが。^^;


英語で紅茶の淹れ方は、「infusing」とか「brewing」とか「 tea
making」という言い方をします。
このキーワードで検索した結果でも、私の探した限りでは、
「JUMPING」という言葉はもちろん、日本で「ジャンピング」と呼ば
れている現象を書いているページは有りませんでした。

念のため、インドとスリランカの取引先と、ロンドンのブラマー紅
茶珈琲博物館の館長、エドワード不ラマーさんに問い合わせをして
みました。

インドの取引先は、同業者にも聞いてくれた上で、「そういう紅茶
用語を知らない」と答えました。

スリランカの取引先は、何を聞いているかさえ理解できない(私の英
語が酷すぎたのかも。)ようで「ジャンピングという紅茶は有りませ
ん。」と答えてきました。

ブラマー紅茶珈琲博物館の館長、エドワード・ブラマーさんからは、
「ジャンピングという言葉は、沸騰したお湯の中で茶葉が激しく動
くことをさしているでしょう」と、正しく推定した上で「私達はそ
ういう言葉を使いません。」と、返事をいただきました。


「日本以外で、今現在、ジャンピングという言葉を使ったり、この
現象を重要視している国は無い」のです。


でも、日本でこれほど「ジャンピング」「ジャンピング」と、言わ
れているのは何故か?   本当にジャンピングは必要なのか?
ジャンピングと紅茶のおいしさの関係は?

そんなところが今回のテーマでした。


この実験のために、手に入れた一冊の本があります。

          「 Talking of Tea 」
     
            GERVAS HUXLEY 著
      John Wagner & Sons Inc.発行
              1956年発行
      http://liyn-an.com/tea_club/20/Talking_of_Tea.jpg


「美味しい紅茶ティータイムブック」
 日本紅茶協会監修・日本ティーインストラクター会編著・大泉書店
 
には、この本でハックスレーさんがこう書いたと書かれています。
 
<理想的な温度の熱湯を注ぐと、半分以上の茶葉は上に浮かび、残り>
<は沈む。しばらくすると、底の葉は回りながら浮き上がり、上の葉>
<は回りながら降り、対流を始める。そして、3分後にはすべての葉>
<が沈んでしまう。このとき、茶葉の持ち味はすべて溶け出すのであ>
<る。

この本こそ、日本で「ジャンピング」と言われている現象を書いた
本なのです。

はたして、「ジャンピング」という言葉の元となったこの本に、ハッ
クスレーさんは、本当はは何と書いたのか、そしてどういう実験を
行ってその結果を導き出したか。

その実験を実際に再現して、ハックスレーさんが何を言いたかった
のか、を考えるところから実験をスタートさせました。

まず、その実験の元となった紅茶の淹れ方に関して「これが大事な
んだよ」と言うところを抜き出してみます。

「Talking of Tea」の 64〜66 ページです。
                       飛ばす人は下の日本語へスクロール。^^;
                   
Tea is clearly a most accommodating substance. What amongst
so many ways of drinking tea, is the right way? Strong brew
or weak, milk or no milk, sugar or no sugar, loose tea or
tea bag, hot or iced, lemon or mint, or no even butter-flavoured?
Since so many different people are convinced that their way
is the right way, there can be only one answer to the
question. The right way to drink tea is the way you like it
best. To this answer must, however, be added an important
proviso. In whatever way you take your tea, the leaf should
have been given the chance of bringing out its full nature
and flavour. Here we leave the realm of preference enter the
world of fact, because tea`s full properties and flavour
will not be released unless the dry leaves have been exposed
for a sufficient length of time to the action of fresh water
as near the boil as possible. 

It is on this fact that the simple rules for tea-making are
based. Apart from being sure that the fresh water in the
kettle is fiercely boiling, the injunctions to warm the
teapot and to take the teapot to the kettle and not the
kettle to the teapot are not just old wives' foolishness,
but do, of course, help the water in the teapot to remain
nearer boiling-point for a longer time than if the boiling
water had been poured into a cold teapot or if the water in
the kettle was well off the boil before it reached the pot.
As for the length of time needed for the full infusion of
the leaves, the expert professional tea-tasters always allow
five or six minutes. But five minutes is agreed to be a
sensible infusion time for the ordinary tea drinker. In no
case should less than three minutes be given. 

A very simple experiment will give a vivid practical proof
of these rules. Take three glass tumblers and put a measured
quantity of tea in each (1/12th oz of tea to an 8 oz glass
is a suitable amount). Into the first glass pour under-boiled
water (i.e. water at about 190° F.); into the second glass
pour over-boiled water (i.e. water that has been boiling for
about ten minutes); and into the third glass freshly boiling
water. Allow in each case an infusion time of six minutes.
The results will be seen to be as follows: In the first
glass (the under-boiled water) about half the tea leaves
rise to the top of the glass and remain there all the time,
the rest remain at the bottom. In the second glass (the
over-boiled water) all the leaves stay clotted at the bottom
of the glass from the beginning of the infusion till the end.
But in the glass in which freshly boiling water was used
about two-thirds of the leaves immediately float to the top
and the leaves circulate from bottom to top and top to
bottom until after about three minutes all the leaves sink
to the bottom. Only in this third glass have the leaves been
fully exposed and their goodness drawn out. 

There is one final rule for ensuring a good cup of tea in
whatever way anyone may prefer to drink it. This is to use
the best tea that you can possibly afford and to use enough
of it. A pound of tea will make between 150 and 200 cups, so
that even if the price of good quality tea rose to ten
shillings a pound each cup would still cost less than a
penny and there is a world of difference in enjoyment and
refreshment between say a high quality Ceylon blend and a
common tea, though the difference in price between them will
be not more than a shilling or two a pound. Good quality tea
is, indeed, one luxury that no one need deny himself. As
regards using enough, some people like their tea weak, and
others strong. No standard recipe would suit all tastes, but
when tea is being made for several people, it should be
remembered that a stronger brew can always be weakened by
adding hot water to the cup, but nothing can be done to
strengthen weak tea. The best general recipe is still,
therefore, the old one of one spoonful for each person and
one for the pot.

Copyright(c), 1956 Gervas Huxley 


この3段目に、ハックスレーさんの実験が書かれています。

A very simple experiment will give a vivid practical proof
of these rules.
最初に「とても簡単な実験が、これらのルールに、実に明解な証拠
を見せてくれるでしょう。」って書かれていますね。

「これらのルール」が気になりますが、実験を先に進めます。

ここでハックスレーさんは、三つのガラスのタンブラーで実験を行っ
ています。

 Take three glass tumblers and put a measured quantity of tea
in each (1/12th oz of tea to an 8 oz glass is a suitable
amount). 
三つのガラスのタンブラーを取り、それぞれに茶葉の量を測って入
れます。(8オンスのグラスに対して、1/12オンスの茶葉が適量です)

  8オンス = 約 227g
1/12オンス = 約 2.36g

Into the first glass pour under-boiled water (i.e. water at
about 190° F.);
最初のグラスは、沸騰していないお湯を注ぎます。(お湯の温度は、
約190°F (摂氏 では、約88℃)

into the second glass pour over-boiled water (i.e. water that
has been boiling for about ten minutes);
2番目のグラスは、沸騰しすぎたお湯を注ぎます。(10分くらい沸か
し続けたお湯)

and into the third glass freshly boiling water.
そして、3番目のグラスは、沸騰したてのお湯を注ぎます。


日本の本や、テレビでも紹介された実験ですね。


 Allow in each case an infusion time of six minutes.
それぞれに6分の抽出時間を与えます。

この抽出時間は、非常に重要です。
ハックスレーさんは、6分で実験しているのです。

ちょっと戻って、前の所を読んでみます。
2段目の下の方です。

As for the length of time needed for the full infusion of
the leaves, the expert professional tea-tasters always allow
five or six minutes.

茶葉の充分な抽出のために必要な時間を専門のプロテイスターは、
5分から6分取ります。

But five minutes is agreed to be a sensible infusion time
for the ordinary tea drinker.
しかし、ごく普通にお茶を飲む人には、抽出時間は5分がいいでしょ
う。

In no case should less than three minutes be given.
最低でも3分は必要です。


この理由で、ハックスレーさんは6分で実験しているのですね。

でも、紅茶の抽出で6分って長く有りませんか?

「そんな事はない。私は7分が好きだ。」という方もいらっしゃる
でしょう。

現在の3分という時間は、スーパーなどで一般に売られている紅茶
に多いBOPサイズに適した抽出時間です。
ダージリンなどに多いOPサイズの場合、確かに長めに抽出しない
と、本来の美味しさが出てきません。


ここで問題となるのは、いったいハックスレーさんはどんな茶葉で
実験したかということですね。

ハックスレーさんは、30年間、セイロン広報局をプロモーション
したり、国際紅茶市場拡大局を組織して副会長職を努めたりして、
お茶市場の拡大に努めてきた方です。

本の中にはインドよりセイロンの方が多く出て来ているように思い
ますし、セイロン広報局にいたという事から、たぶん、セイロン茶
でしょう。

今、セイロン(スリランカ)では、殆どの紅茶がローターバンによる
セミオーソドックス製法で作られ、BOPサイズの紅茶として出荷
されています。しかし、1956年頃のセイロンでは、今のようなBO
Pではなく、ダージリンのようなOPサイズの紅茶が作られていた
はずです。

以前、お取引先からの要望で、スリランカのOPサイズの茶葉ばか
り20数種類取り寄せてテイスティングしてみたことがありますが、
どれも非常に抽出時間のかかるお茶でした。

1956年当時のお茶と、全く同じ物ではありませんが、当時のお茶も、
たぶん同じようなお茶だったと思います。
そう仮定すれば、5〜6分が最適の抽出時間だということは、非常
に理解できる時間です。

ただ、手元にスリランカのOPサイズのお茶が有りませんでしたの
で、ダージリンオータムナル・ジュンパナ茶園のお茶で実験をしま
した。^^;


実験方法と抽出時間は、ハックスレーさんの実験と全く同じです。
三つのグラスを準備して、8オンスのお湯の量のところに線を引い
ておき、1/12オンスの茶葉を測ります。

グラスは、割れ防止のためにあらかじめ口元まで熱湯で温めておき
ます。(ご自分で実験されるときは、必ずこぼれるくらいのお湯でグ
ラス全体を暖めておいてくださいね。もちろん火傷しないようにご
注意ください。)

グラスに茶葉を入れ、沸騰前の88℃(約190°F)のお湯、沸騰した
てのお湯、そして10分沸かし続けたお湯を注ぎます。


ここでハックスレーさんの実験結果を見てみましょうね。


The results will be seen to be as follows: 
その結果は、明白に見ることが出来ます。

In the first glass (the under-boiled water) about half the
tea leaves rise to the top of the glass and remain there all
the time, the rest remain at the bottom. 
一番目のグラス(沸騰していないお湯)は約半分の茶葉がグラスの上
に浮かんだままになっていて、残りが底に沈んだままになっていま
す。。

In the second glass (the over-boiled water) all the leaves
stay clotted at the bottom of the glass from the beginning of
the infusion till the end.
2番目のグラス(沸騰しすぎたお湯)のグラスの茶葉は全て、抽出時
間の最初から最後まで、グラスの底に固まっています。

But in the glass in which freshly boiling water was used
about two-thirds of the leaves immediately float to the top
and the leaves circulate from bottom to top and top to
bottom until after about three minutes all the leaves sink
to the bottom.
しかし、沸かしたてのお湯で入れたグラスでは、すぐに約2/3の茶葉
が上に浮かび、そして約3分後に全ての茶葉が底に沈むまで、茶葉
は底から上へ、上から底へと循環します。


ここが、まさに、日本で「ジャンピング」と呼ばれている現象を書
いたところです。


では、リンアンティークラブでの実験ではどうなったか。


全く同じ現象が、同じように起きました。
書いて有るとおりです。


問題は、ジャンピングが起こったかどうかではなく、どれが美味し
いか。ですよね。

この三つを皆さんで飲み比べていただきました。
「どう評価しようか」と、相談してみたのですが、「これが好き」
とは言いにくいけど「これは嫌い」なら言えそう。
という事で、嫌いな物をあげていただくことにしました。

ジュンパナ茶園の後、スリランカのディンブラ、ディレイトン茶園
でも、同じように実験し、評価してみました。

結果は、

                                        U  F  O
    ダージリン・ジュンパナ茶園 FTGFOP1  4  0  1
    ディンブラ・ディレイトン茶園  BOP   2  0  4

                 U: 沸騰していないお湯 (Under-boiled water)
                 F: 沸騰したてのお湯   (Freshly boiling water)
                 O: 沸かしすぎのお湯   (Over-boiled water)

ダージリンにしても、ディンブラにしても、F:(Freshly boiling water)
つまり沸かしたてのお湯で入れた紅茶を嫌いな人はいませんでした。


ハックスレーさんは、この事について、こう書いています。

Only in this third glass have the leaves been fully exposed
and their goodness drawn out. 
この3番目のグラスだけが、茶葉が完全に開き、その成分が引き出
されました。


いかにも「ほら、ジャンピングしたから美味しいんだよ。」と言い
たげですね。心の底では、そう思っているのかもしれません。


でも、「この条件で一番美味しかった」と言っているだけで、「こ
の現象が起こったから美味しい。」とか、「美味しく淹れるために
は、この現象が必要だ」とは、どこにも書いてないんですよね。


ここで、この実験の最初に書かれていたことを思い出しましょう。

A very simple experiment will give a vivid practical proof
of these rules.
最初に「とても簡単な実験が、これらのルールに、実に明解な証拠
を見せてくれるでしょう。」って書かれていますね。

この「these rules:これらのルール」が、問題ですね。

そこでこのページを見てください。
ハックスレーさんの本の中で、ジャンピングに関係しそうな美味し
い紅茶を淹れるための条件を書いた部分を私が訳した翻訳文です。
http://liyn-an.com/tea_club/20/talkingoftea_p64-66.html

この翻訳には、リンアンBBSの常連の正山小種さんのお力をお借りし
ました。ここに感謝の意を表します。ありがとうございました。


ハックスレーさんは、「お茶の正しい淹れ方は、あなたの好きな好
きな淹れ方です。それがベスト!」と言った上で、「重要な但し書き
がいる」と言っています。

「充分に長い時間、沸騰近くの新鮮なお湯に触れていなければなら
ない。」と言っています。

つまり、「充分な抽出時間」と「沸騰近くの温度」と「新鮮なお湯」
これが大切だと言っているんですね。

次の段落では、それを解説しています。

温度に関しては、「ケトルをポットに近づけるのではなく、ポット
をケトルに近づける」という言い伝えを例に出しながら、ポットを
温めておくことの大切さを説明しています。

抽出時間に関しては、プロのテイスターは5〜6分抽出すると言っ
ています。そして一般には5分だと。

このために、前に書いた実験では、6分抽出したんですね。


でも、ここで思い出してください。
沸騰したてのお湯(Freshly boiling water)の場合、茶葉は、3分で
沈んでいるんです。

つまり、ハックスレーさんは、茶葉が沈んでから、更に3分間抽出
しているんですね。

よく日本の紅茶の本に書かれている「茶葉が沈んだときが美味しい
時」という記述と全く違うのが、ここです。


そしてこの後、新鮮なお湯の必要性の検証を兼ねて、実験に入って
います。

つまり、「これらのルール」とは、

沸騰近くの温度
沸かしすぎない新鮮なお湯
充分な抽出時間

これが大切なんですね。

その時、ポットの中では、日本でジャンピングと呼ばれる現象が起
こっているのです。


ハックスレーさんは、

「沸騰近くの温度」「沸かしすぎない新鮮なお湯」をまとめて、
「Freshly boiling water」と、呼んでいます。

これは、英語圏の非常に多くのホームページで「IMPORTANT!」とし
て書かれています。


先日、リンアンを訪問してくれたインドの紅茶輸出会社のオーナー
にこの本を見せて「ジャンピングが必要と思うか」と聞いてみまし
たが「必要なのは、Freshly boiling water だ。」「これは非常に
IMPORTANT だ!」と力説していました。


世界中の紅茶関係者が重要だと思っているのは、
                      「Freshly boiling water」なんですね。

ちなみに「Freshly boiling water tea」で検索すれば、紅茶の淹れ
方のページがたくさん出てきます。
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&q=Freshly+boiling+water+tea

世界中で、どうしたら美味しい紅茶が淹れられると言っているか、
どうぞクリックしてお試しください。


さて、今回はハックスレーさんの本の解説ばかりで、ちっとも
「紅茶の実験室」じゃないですね。^^; m(_ _:)m

少し実験らしく、水素イオン濃度(pH)を測ってみました。
酸性とか、アルカリ性とか言っている尺度です。

これから、何故ジャンピングが起こったり、起こらなかったりする
のかの原因のヒントが見つかるかもしれません。


結果はこうでした。

 U: 沸騰していないお湯 (Under-boiled water)    pH = 7.8
 F: 沸騰したてのお湯   (Freshly boiling water) pH = 8.3〜8.5
 O: 沸かしすぎのお湯   (Over-boiled water)     pH = 9.0〜9.2

この測定は、2002年12月5日の第10回のティークラブでも測定してい
ます。
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200212152200000000079146000

この時は、渡したてのお湯の pH は7.0 でしたが、10分後の pH は、
今回と同じ 9.2 でした。

明らかにアルカリ性へと変わっています。

お湯を飲んでも、ヌメッとした感じのするお湯になっています。
明らかに水質が変わっていますから、好きか嫌いかは別問題として、
紅茶の美味しさに影響を与えるのは当然です。


実は、今回の実験には、アドバイザーとして、愛知県食品工業技術
センターでお茶の研究もされている、中茎先生に参加していただき
ました。

   愛知県食品工業技術センター http://www.aichi-inst.jp/~afri/

ここで、中茎先生のアドバイスが。

「これだけ pH が高くなっているのは、二酸化炭素の影響が考えら
  れる。」
  
 「なるほど!」そう言えば、2001.8.19 の第7号に書いてました。
 pH と二酸化炭素の関係を。
 
 二酸化炭素をたくさん含んだ水は、pH が低くなります。ですから、
 落ちてくるまでにたくさんの二酸化炭素を吸収する雨は、弱酸性と
 なります。そのため、酸性雨の基準は、pH5.6より低い場合を酸性
 雨と呼んでいるのです。
 
 詳しい説明はここにあります。
http://www.sci.hyogo-u.ac.jp/ozeki/Env_Chem/fig/ph56.GIF

二酸化炭素をたくさん含むと、水は酸性になる。
という事は、沸騰させて水から強制的に二酸化炭素を取ってしまう
と、アルカリ性になる。

納得できる説明です。

そして、そのアルカリになった水は、当然味に影響を及ぼす。

ここで新たな疑問が出てきました。

よく、「美味しい紅茶のためには、酸素をたくさん含んだお湯が必
要だ。」と、言われています。

イギリスのティーカウンシルのホームページでも、そう書かれてい
ます。
http://www.teacouncil.co.uk/newtc/cate/brew.htm

でも、これを証明した論文は無いようです。

さて、本当に美味しい紅茶のために必要なのは、酸素でしょうか。
それとも、お湯をアルカリ性に変えた二酸化炭素でしょうか。
この可能性は非常に高いです。

そして、忘れてならないのが、空気の約80パーセントを占める窒
素です。窒素である可能性もけっして、否定できません。

窒素は不活性と言われていますが、けっして他に影響を与えないわ
けではなく、高血圧に効果があると言われているギャバロン茶は、
窒素で処理したお茶なんです。


次回は、この「窒素、酸素、二酸化炭素」が紅茶の美味しさに与え
る影響を調べてみます。



ハックスレーさんの本の話と、ジャンピングの真相は、まだまだ続
きますから楽しみにしていてくださいね。

次回はもっと、ジャンピングの真相に迫ります。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  TOPICS 2:第20回 Liyn-an Tea Club のお知らせ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

上に書いて有るとおり、次回は紅茶の美味しさに関係しているのは、
本当に酸素かどうかを探ります。
沸騰させて、空気をほとんど追い出したお湯に、酸素や二酸化炭素、
そして窒素を吹き込み、紅茶の美味しさがどう変わるのか?
それとも変わらないのか?
一番変わるのはいったい、酸素? 二酸化炭素? それとも窒素?

溶け込んだそれぞれの気体の量は測れませんが、どれほど変わるの
か、実際に体験してみましょう。


   ■ 第20回Liyn-an Tea Club ■

  期日       平成16年3月29日(月曜日)
  時間       19:00〜21:00
  テーマ    「紅茶の美味しさに関係するのはホントに酸素?」
  
  参加費     \1500-
  定員       8名
  申し込み   電話:0561-53-8403 (11:00〜19:30)
             E-Mail info@Liyn-an.com
     お申し込みは、お電話を優先となる場合があります
     ので、ご了承ください。


◆ お願い ◆
        どこかで窒素のスプレーのような物を売ってませんかねぇ。
        
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
        責任編集:堀田信幸     有限会社リンアン
        488-0837 愛知県 尾張旭 市庄中町 鳥居1820
        TEL 0561-53-8403    FAX 0561-53-8405
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